イタリアから留学生活の始まりについて Report on Italy ①
2021年度イタリア留学生 A.Kさんからのイタリア便り 第1弾
9月8日、私のイタリアまでの旅は成田空港からアムステルダムの空港を経由して行くというものでした。方向音痴な私ですが、アムステルダムの空港にある美術館に行ったり、ポストカードを買ったりと経由の時間も十分満喫することができました。イタリアの空港に到着したのは22:55。夜遅くにも関わらず、ホストファミリー全員で迎えに来てくれて嬉しかったです。
私が来たのはCesena(チェゼーナ)という町です。ここは小さな町ですが、3人も教皇を輩出していて、歴史の多いイタリアらしい町です。イタリアの中でも大きな都市、ボローニャまでは電車で約1時間、首都であるローマまでは電車で4時間程です。日本ほど交通機関が発達しているわけではありませんが、イタリアの中では交通が便利な方だと思います。ここに住む人が、チェゼーナは決して大きくはないが、この町は可愛いと言っていたのが印象的でした。まだ来て2ヶ月ですが、この町が大好きになりました。
私の学校はIstituto Tecnico Geometri “Leonardo da Vinci” といい、家からは車で10分ほどの場所にあります。イタリアの夏休みは長いため、学校が始まったのは9月中旬でした。イタリアでは、普通科よりも専門学校のような学校がたくさんあります。自分の学びたいことを高校生から専門的に学べるのは素敵ですよね!私の学校は建築士を目指す高校生が通うところで、写真にあるような建築デザインや、C A Dなどの授業があります。校長先生がホストファミリーの友達だったためこの学校に決まったのですが、私はまだイタリア語が十分でないので、理系教科の多いこの学校でよかったなと思います。
学校の授業では主に筆記体やオールキャプス(全てが大文字のアルファベット)が使われています。私は、これらの文字になかなか慣れることができず、最初の1ヶ月はノートをきちんと取ることさえできませんでした。
上の写真は町の中心にある、図書館です。家から車で約15分とかなり近いところにあります。ですが、なんと!!!!!これはヨーロッパ最古の図書館だと言うことです。さすがイタリアだなと思いました。こんな小さな町にも世界に残る遺産があるのです。図書館の人の説明もあったのですが正直理解することができませんでした。1時間以上も係の人がイタリア語で話していて、しかもそのイタリア語が速すぎたのです。イタリア語が分かるようになったら、またここに戻ってこようと思います(笑)
こちらは町の丘にある城塞です。これも中心地にあり、先程紹介した図書館からは徒歩で行ける距離です。ホストファザーがこの城塞を管理していたこともあるらしく、ホストファザーはここにとても詳しかったです。Cesenaの町が一望できてとても綺麗でした。
これはCappelletti(カッペッレッティ)というここでしか食べられない郷土料理のパスタです。Cappelloはイタリア語で帽子という意味で、帽子に似ていることからこう名付けられたそうです。チーズが中に詰まっていて、とても美味しかったです。ホストシスター、ブラザーも大好物らしく、すごい勢いで食べていました(笑)
イタリアに来て1ヶ月が経った時、ホストグランドマザー(ホストマザーのお母さん)が亡くなりました。私は一度もお会いすることができなくて、病気だった彼女に千羽鶴を作ることしかできませんでした。ホストファミリーにはお葬式には来てもいいし、来なくてもいいと言われましたが、家族の一員として参加することにしました。ホストファミリーが悲しんでいるのを見るのは辛かったです。でも、イタリアのことをより深く知るきっかけになったし、一生忘れられない経験になりました。私も参加させてくれたホストファミリーには感謝しかありません。
ローマ旅行に参加しました‼
イタリアの留学団体によるローマへの旅行に参加しました。私以外に4人の日本人がいたのですが、彼らは私とは違う日本の留学団体を使っていました。それでも久しぶりに日本語を話せたことが嬉しかったです。日本語だけでなく、本場ローマでイタリア語が通じた時は本当に嬉しかったです。日本人以外の留学生とも仲良くなることができました。
日が暮れかかった頃に行ったコロッセオは本当に美しかったです。
夜のローマ、テルミ二駅とトレヴィの泉
ローマが本場である、カルボナーラも食べることができました。日本とは違って生クリームや牛乳が入っていませんでしたが、とても美味しくて、言葉が出ないほど美味しくて、一生忘れない味になりました。
ちなみにこの旅行中は、この一週間後に私たちが乗っていた電車の中でコロナウイルスの陽性者が出るとは夢にも思っていませんでした。濃厚接触者になり、一週間の隔離は大変でしたが、イタリアに来て2ヶ月、ゆっくりと自分のことを考える時間を与えられた気がしました。